FXを始めたばかりの方や、これから始めようと思っている方にとって「スプレッド」は理解しづらい内容でしょう。
FXで利益を得るためには、スプレッドの仕組みを知っておく必要があります。
そこでこの記事ではFX初心者の方にもわかりやすく、スプレッドについてまとめました。
目次
【この記事のポイント】
- スプレッドとは売値と買値のこと
- スプレッドが広いとトレーダーは損しやすくなる
- スプレッドが広がりやすい時期は注意が必要
この記事を読めばスプレッドに関する知識を深め、不利なタイミングを避けて取引が行えるようになります。
FXのスプレッドとは
FXのスプレッドとは、売値と買値の差のことを指します。
例えば、あるFX業者のドル円の売値が100.00円、買値が99.95円だとすると、スプレッドは0.05円(5銭)となります。
スプレッドはFX業者の収益源の一つであり、トレーダーにとってはコストです。
スプレッドが広いほどトレーダーの取引コストが高くなるため、利益を出すためには相場がより大きく動く必要があります。
スプレッドは通貨ペアによって異なり、取引量が多い主要通貨ペアほどスプレッドが狭くなる傾向にあります。
同じ通貨ペアでもFX業者によってスプレッドは異なるため、FXで利益を得るにはスプレッドの狭い業者を選ぶのも重要なポイントです。
スプレッドの単位
スプレッドの単位は基本的に「pips」で表され、1pipsは0.0001円です。
取引通貨のペアに日本円が含まれている場合「銭(せん)」と表されることもあり、1銭は0.01円が最小単位です。
しかしFX会社によっては1pips=0.001円と定義していたり通貨ペアによっても定義が異なったりするため、取引をするまえに1pipsがいくらを指しているのか確認しておきましょう。
スプレッドの種類
FXにおけるスプレッドの種類は「固定スプレッド」「変動スプレッド」の2つあります。
「固定スプレッド」は、相場の状況に関わらず常に一定の値が維持されるスプレッドのことです。
トレーダーは、取引コストを予測しやすいメリットがあります。
「変動スプレッド」は、相場の状況に応じて変動するスプレッドのことです。
相場が安定している時にはスプレッドが狭くなるため、取引コストを抑えられるメリットがあります。
ただし、相場が急変した際にはスプレッドが大きく広がる可能性もあるため、リスクも考慮する必要があります。
海外FXは「変動スプレッド」を使っているケースが多いです。
FXでスプレッドが広がりやすい要因
スプレッドは様々な要因で広がったり狭まったりします。
とくにスプレッドが広がりやすい要因は、次の3つです。
- 経済指標の発表時
- 流動性が低くなったとき
- 突発的な報道やイベント
スプレッドが変化しやすいタイミングを知り、不利なタイミングでやみくもに取引を行わないようにしましょう。
それぞれ解説します。
経済指標の発表時
FXでスプレッドが広がりやすい要因の1つに、経済指標の発表があります。
経済指標とはGDP(国内総生産)や雇用統計、金利決定などの重要な経済データのことです。
これらの指標は通貨の価値に大きな影響を与えるため、発表前後はマーケットの変動性が高まります。
例えば米国の雇用統計の発表時には、ドル円のスプレッドが広がる傾向にあります。
これは多くのトレーダーが発表結果を見極めようと取引を控えるため、流動性が低下することが原因です。
経済指標の発表前後はスプレッドの変動も注意しましょう。
流動性が低くなったとき
FXでスプレッドが広がりやすい要因の1つに、流動性の低下があります。
流動性とは市場でのトレードのしやすさを表す指標で、流動性が低いと取引量が少なくなり、スプレッドは広くなる傾向にあります。
例えば日本時間の早朝(NY市場クローズ後)は市場参加者が少ないため、日中よりスプレッドが広くなりやすいです。
流動性の低下によるスプレッドの拡大はトレーダーの取引コストを増加させるため、注意が必要です。
突発的な報道やイベント
FXでスプレッドが広がりやすい要因の1つに、突発的な報道やイベントがあります。
例えば2020年に発生したコロナショック時は、外国為替市場が乱高下してスプレッドは拡大傾向にありました。
このように自然災害や事故などのニュースが流れた際にも、一時的にスプレッドが広がることがあります。
まとめ
スプレッドについて、もう一度おさらいしておきましょう。
- スプレッドとは売値と買値のこと
- スプレッドが広いとトレーダーは損しやすくなる
- スプレッドが広がりやすい時期は注意が必要
FXトレーダーはスプレッドの仕組みや特性を理解し、スプレッドが広がりやすい状況を把握することが重要です。
スプレッドの変動を考慮しながら、適切なタイミングで取引を行いましょう。